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伸ばし方は親次第?!「子どものやる気と集中力」

2017.07.25(tue)

子どもたちの世界は、目に映るもの、大人のしていること、すべてにおいてキラキラした憧れや好奇心であふれています。その姿を見て、「うちの子、あれが好きなのかな?」「この習い事をさせてみようかな?」と子どものことを思い、好きそうなものに挑戦してみることはとても良いことです。でも、子どもの興味や好奇心は「その場限り」のときもあり、せっかく始めたのに「もう少し頑張ってほしいな…」と思うこと、ありますよね。

子どもの集中力とは?

子どもの集中力というのは一般的に以下の時間と言われています。
・幼児期  年齢+1分
・小学生  〜15分
・中学生  30分

この数字だけ見ると、「これだけ??」と思ってしまいますが、これだけでも子どもにとっては大変なことです。それが子どもにとって「遊び」としてではなく、習い事や新しいこと、少し難しいことなら余計にその時間が長く感じると思いますし、「集中できる環境」がないと、さらに難しいことでしょう。しかし、「興味」と「達成感」を積み重ねることによって、この時間を少しずつ伸ばしていくことができるのです。

楽しいこと・遊びを通して集中力を養う

私の娘は、3歳ごろ遠くに住むお友達に手紙を書くことが大好きでした。もちろん当時は自分の名前ぐらいしか「ひらがな」を書くことができず、絵を描いたり、便せんにびっしり象形文字のような大人にはわからない字をひたすら書いては送り、返事が来て、また手紙を書くということをとても楽しんでいました。
それを見ていて、これは「ひらがな」を覚える良いチャンスだと思い、ドリルを使って教えたり、書かせてみたりしました。しかし、このときの本人のやる気は「正しいひらがな」「言葉を伝える」ではなく「自分なりに手紙を書いて、出す」という行為に向いていて、それが楽しかったようで、なかなか覚えず、むしろ反抗し、お互いイライラした状態になりました。そのときは、「せっかくのチャンスが・・・」という思いもありましたが、一旦諦め、娘の好きなように見守ることにしました。

何ヶ月か手紙交換をしていくうちに、お友達から少しずつ「ひらがな」が入っている手紙をもらうようになり、「こんどあそぼうね」と言葉を伝える文章が多くなってきました。それを見て、「自分もこんなふうに書きたい!伝えたい!」という「ひらがな」「相手に言葉で伝える」という意欲が芽生えてきました。
そこでもう1度「ひらがな」の練習を再開してみました。

その時に、自分の中で決めていたルールは「興味がある文字から」「無理はしない」ということ。ドリルを「あ」から順番に1ペ-ジずつやっていくのではなく、自分の名前の一文字からスタートし、次は画数が少ない簡単な文字、慣れてきたら2画ある字と飛び飛びにドリルを使用していました。

達成感が感じられる工夫を

毎日順序や決まりがあるわけではないので、娘も「今日は何の字かな?」とワクワクし、クイズ形式で当ててみたり、お友達の名前など書きたい文字を練習したりと、自由に取り組みました。また、あまりやる気がないかなという日は、お休みにするかイラストに色を塗るだけにして、あくまで遊び感覚で楽しめるよう工夫をしました。

するとそのうち「このページは、あと1つ練習すれば全部できるね!」など自分から「やりたい」という気持ちを表現するようになり、長い時間も集中してやるようになりました。そして、できた字には「この丸いところが上手だね!」と一つ一つに花まるをつけてみたり、全部できたページは大きな花まるをしてみたり、ご褒美シールを貼ったり、子どもが「できた」という達成感や喜びを味わえるようにしました。

「見る参加」もやる気を育てる方法の一つ

時には、途中で「もうできた!」「こんなのできない!」と言うときがあります。それは、子ども自身がここから先どうしたらいいのかわからない、難しくてできないというときです。そんなときは「最後まで頑張ろう」と励ますのは逆効果。「いいところまでできてるよ」と子どもの頑張りを認め「ここからどうしたかったのかな?」「お手伝いしてもいいかな?」と尋ねてみてください。さりげなくお手伝いをしたり、「やってみるから見ててね」と見本を見せたりすることも一つの方法です、子どもが手を動かさなくても、興味を持って見ていたら、まだまだやる気がある証拠です。頃合いを見て、最後の仕上げを子ども自身にさせてあげることで、達成感を味わい、自信につなげていくことが大事です。

高い目標より、小さな達成感の積み重ね

「ひらがなを全部覚える」のように、親はつい最初から高い目標を掲げがちですが、高すぎると達成が難しく、飽きてしまったり、諦めてしまったり、肝心なやる気も薄れて集中力は途切れてしまいます。まずは子どもの興味と合っているかが大切。その上で子ども自身ができそうなことから始め、少し難しい部分は先に手伝ってあげましょう。

子どもに「やってごらん」と言うだけでなく、率先して見本を見せて楽しそうな姿を見せることが、さらに興味を刺激します。一緒に行い、達成できるよう見守り、できたら褒める。そうした長い見通しを持って達成感を積み重ねて、やる気と集中力を育てていきたいですね。

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この記事は「ケノコト」にも掲載しています。
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