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親力アップ『子どものストレスを早めにキャッチする』

2018.04.16(mon)

5月は新しい環境、生活リズムの疲れが出やすい時期です。とくに小さいお子さんは、環境によるストレスにうまく対処できないことがあります。親としてどのようなことに気を配り、子どもをサポートしたらよいのか悩むこともありますよね。
朝、なかなか起きられない、なんとなく身体がだるいなど、身体的な症状が出るお子さんもいます。そのような様子にイライラしたり、やみくもに心配しすぎたりしてしまうと、子どものストレスサインを見逃してしまうかもしれません。今回は、『子どものストレスを早めにキャッチする』コツについてご紹介します。

1.ストレスを知り、『ストレスに気づくアンテナ』を立てる!

「ストレス」と聞くと、辛いことに起因すると考える人も多いと思いますが、嬉しいことでもストレスは発生します。ストレスとは、“外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態”のことであり、日常生活のなかにあるさまざまな変化により引き起こされます。つまり、進学や進級といった、親にとって喜ばしい出来事もストレスの原因になる場合があります。子どもはストレスを感じたとしても、それをうまく伝えることができないことがあるので、親として気づいてあげたいものです。ストレスは、すべて辛いことによって起きると誤解していると、子どものストレスサインを見逃すことになります。新しいことが始まる時期は、誰でもストレスが起きやすいという意識を持ち、子どものストレスに早めに気づくことができるようアンテナを立てましょう。

2.子どもに関する情報を知り、『知識』としてストックする!

朝起こしてもなかなか起きられない、なんとなく身体がだるそうという状態が続いている場合、単に疲れているのか、それとも何かサポートが必要なことなのかを見極めることが大切です。

日本小児医学会の発表によると、軽度のものを含め、起立性調節障害に悩んでいる子どもが、小学生の約5%、中学生の約10%、10人に1人はいると言われています。起立性調節障害(OD : Orthostatic Dysregulation)の症状として、朝なかなか起きることができない、たちくらみ、身体が重くてだるい、頭痛、立っていると気分が悪くなる、などが挙げられます。一日中ゴロゴロしていたり、午後になると元気になったりする場合があるため、ただの疲れと見過ごされることも。朝起きられないので、不登校になるケースも多くなっています。親として子どもに関する情報をまずは知り、正しく理解し、『知識』をストックしておくことで、急な変化を見逃すことなく適切なサポートができるようになります。

3.小さな変化に気づくコツ、『観察力』を活かす!

子どもは、ストレスや気持ちの変化をうまく伝えられないことがよくあります。初めて感じるストレスであればもちろん、身体や気持ちの変化を表現するボキャブラリーが少ないからです。だからこそ、親が気づいてあげたいですよね。子どもの小さな変化に気づくコツは、落ち着いているときの状態をよく観察しておくことです。変化が小さければ小さいほど見逃してしまうことがあり、気づいたときには対処するのが大変になってしまいます。変化に早く気づくためには、変化前の状態を知っておくことが必要です。外的からの刺激が少ない時期にお子さんの様子をよく観察しておきましょう。

4.質問攻めにするのではなく、『対話する!』

今回は、子どものストレスを早めにキャッチするというテーマでお伝えしていますが、あまり神経質になってはかえって逆効果です。幼稚園や学校から帰ってくるたびに「今日は何かあった?」「大丈夫だった?」と聞かれると、子どもは何もなくてもこれから何か起きるのではないかと想像し、不安になります。日常生活の中で、子どもが自分から話しやすくする場面を増やし、ストレスを恥ずかしがらずに語り合える環境を整えていきましょう。例えば、散歩やお風呂での時間をうまく活用するのもおすすめです。「今日はこんなことがあったのよ」とお母さんやお父さんから話しだすと話しやすくなるお子さんもいます。人は相手が開示したレベルで自分も話をするので、お子さんの年齢に合わせて、緊張した話やうまくいかなかったときの話をするなど、対話してはいかがでしょうか。

文/プロフェッショナルコーチ 齋藤みずほ
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この記事は「ケノコト」に掲載しています。
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