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季節の行事を楽しむ『七夕のテーブル』

2018.07.02(mon)

旧暦7月に行われていた「棚機(たなばた)」の風習は、お盆の前に棚機津女(たなばたつめ)が水辺の機屋にこもり、身を清めて布を織り、先祖を迎えたと言われています。中国には、牽牛(けんぎゅう)と織女(しゅくじょ)の伝説があり、夫婦仲が大変よく、仕事をしなくなったため、天の川の対岸に別居させられ、1年に1回、7月7日の夜に逢うことが許されたという物語があります。どちらも織り姫に関係していることから、習合して祝うようになったとされています。
今回は、夏の行事のひとつである『七夕』をテーマとし、和風のコーディネートを簡単につくるコツをご紹介します。

1.色使いでお手頃価格の器が大変身!

「色」はテーブルコーディネートにとって重要な要素です。今回は、和の印象を強めるために黒を基調とし、重たい雰囲気にならないようにガラスの器を合わせ、グリーンで涼を感じさせる演出にしています。差し色として使用したブルーは、七夕の夜空をイメージしています。ガラスの器と江戸切子のグラスは100円ショップで販売されているものです。コーディネート次第でお値段以上に楽しむことができます。

2.象徴的なアイテムに捉われず、アイデア勝負!

お行事のためだけに5色の飾りや笹の葉などを購入しなくても、七夕のテーブルを素敵に演出することができます。とくに暑さが厳しい時期は、日持ちする枝ものをうまく使うことで、季節の行事が終わった後も楽しむことができます。私のおすすめはドウダンツツジ。夏に重宝する枝ものです。

またカラフルな飾りではなく、和紙をカットし、ひもを通しただけのシンプルな短冊は、どのようなインテリアにも合わせやすく、場所を選ばず飾ることができます。

芋の葉に降りた朝露で墨をおろして字の上達を祈る風習ができ、のちに願い事を短冊に書いて笹竹につるすようになりました。季節の行事にまつわる話をしながら、お子さんと一緒に墨をすり、願い事を書いてみてはいかがでしょうか。

3.テーブルの上に高低差をだす!

テーブルコーディネートを素敵に演出するコツは、テーブルの上に高低差を出すことです。

花器の大きさを変えたり、器を重ねたりすることで高低差が出ます。お花をテーブルの中央に飾る場合は、低めに活けます。高さの目安は、テーブルに肘をつき、手首の高さより低くなるようにします。すこし高めのお花や枝ものを置きたいときは、テーブルの片側に寄せて配置するとバランスがとれますよ。

4.季節の行事にちなんだ『手作りのもの』を添える!

ハランやドラセナなどの細長い葉を舟の形に折り、七夕の夜空をイメージしたガラスの器の上にのせ、天の川を渡る笹舟をイメージしたさりげない七夕の演出です。舟の折り方はとても簡単なので、季節にちなんだものを、お子さんと一緒に作ってみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介したコツはとても簡単ですので、ぜひ親子で楽しんでみてください。
親から子へと受け継がれていく季節の行事を通して、おもてなしの心も親から子どもへと受け継がれていくといいですね。

記事/食空間コーディネーター 齋藤みずほ
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この記事は「ケノコト」に掲載しています。
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